2013年10月24日

角幡唯介さんの魅力を講演会で再認識。

少し前にこのブログでもご案内をした早稲田大学探検部OBである角幡唯介さんの講演会が催されました。

東京都山岳連盟海外委員会が主催する、「海外の山を知ろう!!」という海外登山研究会の、第30回目として行われたものです。

司会は山岳同人 チーム84澤田実さん。
かつて外国での沢登りを目指す、海外溯行同人の集まりで角幡さんと知り合ったそうで、その縁がきっかけになって、今回の角幡さんの講演が実現したのでした。

講演のタイトルは『極夜の北極圏を旅する』。

極夜とは白夜の反対語で、一日中日の登ることのない、冬の極地の暗闇の続く状態を表す言葉なのだそうです。

お話はまず、早稲田大学の探検部に入部し、それから登山を志すようになったこと。

そしてチベット、ヤル・ツアンポー川峡谷の未踏査部を踏破した際に限界まで追い詰められ、自身の生死を強く意識したこと。

よりそのような感覚を実感したいと考えて、それまで興味のなかった極地に足を向けるようになったという、一連の流れから進んでいきました。

最初に訪れた北極圏は、まず春から。
その時の内容は著書『アグルーカの行方』にも記されていますが、やはりご本人から直接伺うと、ホッキョクグマのお話とかが、なかなか生々しいです。。

その次がいよいよ冬、極夜の中を歩くことにしたのだそうですが、なかなか苦労をして計画通りには進めなかったとのこと。

なぜかというと、現在位置をお手軽に確認できるGPSの使用を、角幡さんは避けているからであり、進路の判断にかなりの手間がかかったことがその原因なのだそうです。

確かにGPSというのは便利ではありますが、厳しい土地に向かうという行為の困難さを半減させてもしまうものでしょう。

私もとても納得のいくお話の内容であり、安直に流されることのない角幡さんの持つ、強い人間性の魅力を再認識しました。

ということで、講演会が終わって近くの居酒屋で打ち上げです。
私もしっかり、角幡さんからのサインをいただいておきました!

角幡さんは今や各種文学賞を受賞されているノンフィクション作家の大家なのですが、引き続き『岳人』や『山と渓谷』といった山岳雑誌にも記事を書く、私などと同様なごく普通の山岳ライターとしてのお仕事も続けています。

そういった業界の裏話で情報交換もしつつ、終電間際までお酒を酌み交わしたのでした。
楽しいひとときでした。

▼角幡唯介さんのブログ
ホトケの顔も三度まで

▼参考書籍
   

川の吐息、海のため息―ルポ黒部川ダム排砂

下にテキストのみで載せた『川の吐息、海のため息―ルポ黒部川ダム排砂』のみは絶版で、Amazonでも高価な中古本が出回っているようです。

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