2013年12月9日

その時、あなたはどうしますか?

日本山岳ガイド協会による、ファーストエイド義務講習3日目です。

この日は座学はなく、ガイド装備一式を身に付けて朝から屋外へ。
簡単なレクチャーの後、二人ずつのペアとなり、その内の一人が一角に集められ、以下のような紙を渡されて説明を受けました。

そしてその人はペアの相手の元へ戻って傷病者を演じ、相手はガイドとして対応することになるのです。

記載内容はだいたい、以下の通り。
パーティの構成:ガイド1名、クライアント1名。

想定場所:高尾山程度の低山。

季節、時間、天候:11月初旬、8時頃、晴れ。

事故想定:なし。最初の休憩中にお客様が苦しみだした。

状況想定:携帯圏内。

傷病想定:
胸を締め付けられる急な激しい痛み、呼吸もやや苦しい。
登山の1週間前にも同様の症状があったが、20分くらいで治まったので病院には行かなかった。
さて、あなたならどうしますか?

上記のケースは、不安定狭心症を想定したもの。
突然死をもたらし得る、急性冠症候群であって、緊急治療が必要な症状です。

起座位にした上で絶対安静、水は飲ませず、ただちに救助要請をする、というのがベストの対処方法でしょう。

といった感じで、これまでの2日間に学んだことを応用する、シミュレーションが次から次へと行われました。

その他のケースは、以下のようなものです。

  • 丹沢の山小屋の中で、お客様が脳卒中を発症。
  • 八ヶ岳でアイスクライミングの中、お客様がアックスを脚に刺して大出血。
  • 北アルプス燕山荘の近くで、苦しがる一般の登山者に対応(病気不詳)。
  • 雪山で雪崩に遭遇、お客様の一人が頚椎損傷、もう一人がヒザを痛める。
  • 北アルプス・穂高連峰のジャンダルムでお客様が転落し、手首骨折。

何とも、考えたくないような恐ろしい想定もあってなかなか対応が難しいケースも。
また携帯電話が通じなかったり、悪天候であったり、時間が遅かったりと難しいシチュエーションもあって、みんな頭を悩ませました。

しかしできるだけ難しいケースで訓練をしたほうが、実際の現場では役立つ、というのが今回ご指導していただいた金田先生のお考えです。

私も含めた受講者は、座学や基本的な応急処置実習での知識を復習しつつ、何とか最善の結果となるよう、努力をしました。

これは、ヒザにダメージを受けたお客様への対応中の様子。

こちらは転落したお客様を引き上げて、手首の骨折に対応をしているところ。
シミュレーション後の反省として、引き上げが先か? それとも手当が先か? といろいろな意見が出ました。
しかし一概には言えず、状況次第、ということになるのでしょう。

本当に、その時、自分ならどうするか?
いろいろ考えさせられた傷病シミュレーションでした。

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登山者には必需品と言える、ファーストエイドキット。
Amazonでも各種販売されているので、主なものを載せてみました。
(購入の際は、各自でしっかりと内容を確認してくださいね)

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